2008年1月31日木曜日

探鳥スポットアメリカ編(1-3)続ツーソン郊外の鳥たち

Saguaro National Park
柱サボテン(Saguaro, サワロ)が林立する大平原が地平線の彼方まで続く壮大な景色である。ここでも様々な生き物が苛酷な自然の中で共生している。柱サボテンに穴を開けて巣作り、子育てをするサバクシマセゲラ、その使い古された巣穴をちゃっかり利用するのがサボテンミソサザイ、シロハラオオヒタキモドキ、そして、スズメほどの大きさのサボテンフクロウである。巣穴は、天然のエアーコンディションがよく効いた快適な空間なのだろう。おまけに、4~5月にかけて天辺に咲く白い花が、6~7月にはその果実が真っ赤に割れ、肉厚の花びらのように開き、その甘い蜜を求めて、昆虫や鳥たちが集まってくるなど自然の多様な営みが繰り広げられている。

Gila Woodpecker(サバクシマセゲラ)はハシラサボテンがあるところならどこにでもいます。アリゾナで最もよく見かける鳥でしょう。







Gila Woodpecker の巣穴をちゃっかり利用しているサボテンミソサザイです。ほかに、棘の多いチョーヤサボテンの入り組んだ枝の間などにも巣作りします。ガラガラヘビをいち早く見つけて大騒ぎするので、用心棒になるそうです。






これがCactus Wren
(サボテンミソサザイ)です。





Brown-crested Flycatcher(シロハラオオヒタキモドキ)が巣穴にはいるところです。










Curve-billed Thrasher(マルハシツグミモドキ)もよく見かける鳥で、サボテンミソサザイ同様、チョウヤサボテンの入り組んだ枝の間などに巣作りします。




チョウヤサボテンに作られたサボテンミソサザイの巣です。







郊外で見かける大型のFlycatcherのWestern Kingbird(ニシタイランチョウ)です。待ち受うけ型の虫取りの名手です。





Phainopepla(レンジャクモドキ)です。オスは黒色ですが、メスは灰色で、どちらも赤目です。普通は空中で虫を捕りますが、ヤドリ木の実も食べます。春先には、ハリエンジュの林のいたるところにヤドリギがぶらさがり、ピンク色のかわいい実を沢山つけます。ヒメレンジャクの群れが飛び交うのもその頃です。

ハリエンジュやサボテンが沢山茂るアリゾナ砂漠の代表的な鳥のGambel's Quail(ズアカカンムリウズラ)です。群れで移動しているのをよく見かけます。繁殖期には、10羽ほどのヒナを引き連れていることがあります。



Cassin's Kingbird(ハシナガアカボシタイランチョウ)です。これも大型のFlycatcherの一種です。





Northern Mockingbird(マネシツグミ)です。名前の通り、ものまねが得意で、何種類もの歌を,まるでしりとりのように延々と続けます。




Ruby Kinglet(ルビーキクイタダキ)です。時たま、下を向いたときに頭のルビー色が見えることがあります。





Bronzed Cowbird(クロコオウチョウ)です。水中で声を出しているような変な鳴き声です。





Loggerhead Shrike(アメリカオオモズ)です。最近めっきり少なくなったようです。日本で迷鳥としてやってくることもあるオオカラモズに似ています。




Lesser Nighthawk(アメリカチビヨタカ)は日没後ハリエンジュの林を音も立てずに滑空しています。時には何羽も飛んでいることがあります。夜は街灯に集まる蛾などを捕っていることも。また、駐車場などに止まっていて、ヘッドライトに驚いて飛び立つこともあります。



Ring-necked Duck(クビワキンクロ)です。冬にはAgua Caliente pondにアメリカヒドリやアメリカオシとともに沢山飛来します。




WoodDuck(アメリカオシ)です。日本のオシドリとはちょっと違った美しさがあります。メスは日本のオシドリのメスとそっくりです。